「パワーポイントのスライドが見づらい」と悩んでいませんか?
情報が多すぎたり、見づらいパワーポイントは内容が正しく伝わらないどころか、プレゼン全体の印象が悪くなることも。
見やすいスライド作成は、相手に内容を正確に伝える第一歩です。
この記事では、見やすいパワポのレイアウトを、心理学的観点も含めて解説します。
例えば、配色を工夫したり、適切な図表の配置を心がけるだけで、スライドがぐっと見やすくなりますよ。
この記事を読めば、相手に理解してもらいやすいレイアウト作成が身につきます。
見やすいパワポ作成の第一歩を踏み出しましょう!
見やすいパワポとは?相手が理解しやすいパワポレイアウトの基本
見やすいパワーポイントとは、相手が直感的に内容を理解できる資料です。
そのためには、直感的に理解できるデザインで、視線の流れがスムーズであることが重要。
例えば、フォントサイズや色がバランスよく配置され、重要な情報が自然に目に入るレイアウトにするのが理想的です。
全体のバランスや視線を意識すると、相手に理解してもらいやすい資料が作れます。
見ている人の視線を想定して作成すると良い資料が作れるよ!
見やすいパワポのレイアウトのコツ10選
見やすいパワポを作るには、相手が直感的に理解できるような
文字や図表の配置・色の使い方を心がけ、人間の視線の流れに沿って情報を並べるのがコツです。
詳しく見ていきましょう。
①スライドのサイズは16:9を使う
スライドのサイズは16:9を使いましょう。
パワーポイント2013以降はデフォルトの設定が16:9になっています。
パワーポイントを投影する場合は特に16:9がオススメです。
現在のPC画面やディスプレイはほとんどが16:9サイズになっていることが大きな理由。
資料を画面に投影することの多い現在では、横のスペースも十分に使うことのできる16:9にするとスライドデザインの幅も広がりますよ。
紙に印刷する場合は4:3サイズの方が余白が生まれずすっきりとしますが、特にサイズに指定がなければ16:9で作るのが良いでしょう。
用途に応じて決めることがおすすめ!
②適切なフォントサイズにする
見やすいレイアウトには以下のような工夫が必要です!
- スライド全体のフォントサイズ
- フォント同士の大きさの比率
詳しく見ていきましょう。
スライドに適したフォントサイズにする
パワーポイントを見てもらう状況には投影で見てもらう場合、手元資料で見てもらう場合など様々なパターンが考えられますが、シチュエーションによって適切な文字サイズは異なります。
発表の状況に応じてフォントサイズを決定しましょう。
詳しくはこちらの記事を参照してくださいね。
タイトルと本文のフォントサイズを見やすい比にする
タイトルと本文のフォントサイズは1.5:1にしましょう。
千葉大学のデザイン心理学研究室の実験で、見出しと本文の最適な大きさの比が1.5:1と明らかになりました。
1.5:1にすることで、本文とタイトルの間にメリハリが生まれ、見やすいレイアウトになります。
(参考:”センス0からの資料作成術” 日比野 治雄著)
パワポ資料の目的は「人に伝えること」だから、心理学的な観点も取り入れた方がいいわね!
③人の視線の動きを意識する
人の視線の動きに沿い、視線がよく行く部分に重要な情報を配置するようにスライドを作成しましょう。
人の視線の動きには一定のパターンがあるため、その法則に従って配置する情報を工夫すると、相手がストレスなく資料の内容を追うことができますよ。
人の視線の動きの基本
横書きの資料や文章の場合、人の目は基本的に左上から右下に向かって動くとされています。
そのため、重要な情報や特に相手に読んでもらいたい情報は視線が集まる左上に配置するのが良いでしょう。
自分だったら無意識にどこを見るかを考えて資料作成することがポイントだね!
視線の動き方のパターン(Z型、F型)
左上から右下に向かって動くのが人間の目線の基本ですが、更に細かく分類したZ型、F型という視線の流れもあります。
詳しくはこちらの記事を参照してくださいね。
視線の誘導効果
人物の写真やイラスト、目のイラストを使う場合、その視線の先に読んで欲しい情報がくるようにしましょう。
日常生活でも、他の人が見ている先をつい自分も見てしまったことがありませんか?
これは資料にも応用できます。
たとえば人物の目線の先を読んでほしい情報にすると、自然と目線が誘導できますよ。
逆に、イラストや写真の目線と情報の方向があっていない場合ちぐはぐな印象を与えてしまうので気をつけましょう。
矢印を活用することでも視線を誘導することができるわ。
④効果的な配置にする
図や文字を配置する場合も、相手が理解しやすい配置や、人間が一般的に持つイメージに合う配置にすると効果的です。
重要なことや概要は上、過去やイメージは左
重要なことや概要は上、過去やイメージは左に配置しましょう。
人の視線は上から下、左から右に流れるため、見てもらいたいものを一番上にしたり、時間軸は左から右に流れるように配置するのがおすすめです。
例えば、ビフォーアフターを載せる場合、過去は左、現在は右にすると良いでしょう。
たしかに、要素の並び順に違和感がある資料はスッと入ってこない気がする…
図やイラストは左、文字は右
図やイラストは左に配置し、その説明にあたる文字は右側にくるようにしましょう。
横書きでは人の視線は左から右に流れるため、まず左側に書いた図やイラストを見てイメージを持ってもらい、後から右側に配置した文字で内容を確認できるようにすると、相手が理解しやすくなります。
⑤色の使い方を意識する
見やすいスライドを作成するには、色の使い方も重要です。使う色が多すぎたり、使う色の組み合わせが悪いと見にくくなってしまうので注意しましょう。
色使いは3色までにする
スライドで使う色は3色までにするのが原則です。
使用する色を増やしてしまうと、どの要素に着目したら良いのか分からなくなってしまいます。
補色を選択する
アクセントカラーには、メインで使う色の補色を使用しましょう。
補色とは、色相環で対向に位置する色です。
補色は互いを引き立てるため、重要な要素を目立たせるのに最適。
補色関係にある色は、例えば赤と緑、青とオレンジなどだね!
色を多く使う場合はグラデーションを使う
スライドで使う色は3色以内が基本ですが、グラフなどでどうしても3色以上を使う必要がある場合はグラデーションを活用しましょう。
例えば、円グラフ内に5個以上の項目がある場合、目立たせたい項目だけアクセントカラーにし、それ以外の項目は他の色でグラデーションをつけて区別すると良いですよ。
色を変えるんじゃなくて、色の濃さを変えることで区別をつけるわよ。
色の与える心理的効果を活用する
色の与える心理的効果も活用しましょう。
青は寒いイメージ、赤は温かいイメージ、などが思い浮かぶと思いますが、
伝えたい内容に合った色を選ぶと相手が理解しやすくなります。
色の与える心理的効果を表にまとめました。
是非参考にしてください。
赤 | 太陽、情熱、明るい、活気、派手、危険 |
オレンジ | 夕日、暖かい、陽気、健康的、幸福 |
黄色 | 元気、軽快、明るい、注意、光 |
緑 | 平和、リラクゼーション、リラックス、安心、未熟 |
青 | 誠実、涼しい、さわやか、寒い、知性、静か |
紫 | 上品、高級、高貴、霊的 |
白 | 清潔、無機質、純粋、きれい、軽い、雲 |
黒 | 重厚感、洗練、重い、夜、暗い |
色使いってとても大事なんだね!
⑥余白を作る
見やすいスライドには、余白も重要です。
つい情報を入れ込みたくなってしまいますが、余白を意識して作るようにすると見やすいスライドに近づきます。
スライド全体の余白
スライドの上下、左右を中心に、スライド全体の余白を作るようにしましょう。
文字やイラストがスライドの端近くまであると圧迫感を与えてしまいます。
スライドの横幅に対し5%程度の余白を上下左右に作ると良いですよ。
テキストや画像周りの余白
テキストや画像周りにも余白をつくりましょう。
例えば、テキストを枠線で囲む場合、文字と枠線の間に1~2文字分の余白を設けると良いですよ。
背景色を付ける場合も同様で、背景色と同じ幅で文字を入れると読みづらくなってしまうため、背景色はテキストよりも大きめにするのがおすすめです。
画像を使う場合も、画像同士や画像とテキストの間に適度な余白を設けるようにしましょう。
このWebサイトも余白を意識したコンテンツ構成になっているよ
⑦内容に沿ったグループ化を行う
画像やテキストなどを内容に沿ってグループ化すると相手が理解しやすくなります。
例えば、画像とその画像の説明のテキストなど、関連する要素は近くに配置したり、背景色をつけたり枠線で囲むなど、同じグループであるということが一見して分かるようにするのがおすすめです。
同じグループ内の配置を近く、余白を小さめにし、違う内容のグループ同士はグループ内よりも余白を大きめにしたり配置を離したりするとメリハリがついたデザインになり、内容が伝わりやすくなりますよ。
⑧図表を活用する
伝えたい内容に応じて、図表を活用しましょう。
人は文字よりも図表から得る情報の方が多いと言われています。
そのため、文章で書くよりも、図表を活用した方が相手が理解しやすいことも。
以下の場合は、表を活用すると良いでしょう。
- 比較情報を表す場合(例:各社のサービスや商品の特徴)
- 選択肢を一覧化して示す場合(例:導入予定の設備一覧)
- 定量データの比較・集計を示す場合(例:売上高や利益率のデータ)
表にすることで余計な説明を省けるためスライドがすっきりするというメリットもあります。
また、以下の場合はグラフを作成するのがおすすめです。
- データの推移を示す場合(折れ線グラフ、例:売上の時系列変化)
- 割合を示す場合(円グラフ、例:製品の市場シェア)
- カテゴリ間の比較を示す場合(棒グラフ、例:地域別売上)
⑨スライドの重心を意識する
見やすいスライドには、スライドの重心が中心にくるようなレイアウトにすることも大切です。
スライドの一部分に図や文字が偏っていると見づらくなってしまいます。
スライドの要素(図や文字)を物として見立てて、指でスライドの中心を支えた時にバランスが取れるかどうかを考えてみよう!
タイトルより上に中身を書かない
タイトルより上に中身を書かないようにしましょう。
タイトルより上に図や文字があると、それだけでスライドの重心が上がり、バランスが悪くなってしまいます。
余白を守りつつ、タイトル以下の部分で内容が収まるようにすると良いですよ。
ガイド線を活用する
パワーポイントにあるガイド線を活用して、図やテキストが多い場所に偏りがないか確認しましょう。
例えばガイド線でパワーポイントを4分割した場合、どこかの位置だけ空白が多すぎたり、文字や画像が多すぎたりする場合は配置を工夫するべきです。
4分割したどの部分も同じくらいの画像、テキスト量になるようにしましょう。
ガイド線は実は強力な武器なんだ!
⑩各ページでレイアウトを揃える
各ページでレイアウトを揃えるとまとまりのあるパワーポイントになります。
例えば、図やテキストの配置を各スライドで同じパターンにしたり、文字サイズやアクセントカラーをスライド全体として統一すると良いでしょう。
まとめ:見やすいパワポで伝わるプレゼンを実現しよう
パワーポイントのレイアウトは、プレゼンの印象や相手の理解度を大きく左右します。
この記事では、見やすいパワポを作るレイアウトのコツについて解説しました。
見やすいレイアウトのパワーポイントを作るには、文字のサイズや色使い、余白やグルーピング、図表の活用や人間の視線の流れを意識した配置の工夫が必要です。
これらのレイアウトの基本を押さえることで、相手に伝わりやすい資料を作ることができます。
是非資料作成に活用してくださいね。
パワポの制作は外注することもおすすめよ!
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